2007年5月28日月曜日

徹底討論・核融合「点火&アフター」を見て、聞いて


日曜日、午後、東大教養学部立花ゼミによるシンポジウム『徹底討論・核融合「点火&アフター」』を聴講。司会は立花隆教授。物理、工学、が学問分野であろうが、私はそれらを理解しようという大それた動機ではなく、ものすごく単純に、21世紀社会デザインの観点で興味を持っていたので出かけて行った。私なりに掴んだポイントは次のようである。

次世代エネルギーの最有力とされている、核融合。研究や原型炉の設計開発が進み、点火次期が目前に迫っているという。(核融合には慣性核融合と磁場核融合がある。慣性核融合はアメリカのNIFが2010年に点火予定。磁場核融合では、50年ほども前にソ連がデザインしたトカマク方式が継続研究で熟成した国際共同炉(ITER)が2020年に点火すると予測されている・・・とのこと。しかし、点火後、原型炉が一般のエネルギー発生装置として稼動するにあたっての国際的調整やタイムテーブルなどが明快でない。また、他のエネルギー源の見直し、環境問題との関連について、今すぐにでも話し始めなければならないところに来ている。

以下、『SCInote』立花隆教授巻頭言より部分を抜粋。シンポジウムの動機が書かれている。

<・・・「点火後」を考えたとき、このままの研究体制・研究リソース配分をつづけてよいか、という問題がある。このあたりで研究戦略のグランドデザインそれ自体を再検討すべき時が来ているかもしれない>。また、<・・・核融合研究がどういう方向に動こうとしているのかがサッパリ見えてこないのはどういうことなんだ、このままでよいのか、という思いにかられた>
そこで、各研究領域の第一人者をそろえて徹底的に語り合う場として企画されたのがjこの討論会である。動機はあれど立花先生なくしては、この企画実行はさぞかし困難であったことだと、つくづく思った。
ところで、立花先生はこの討論会で、納得に近づかれたのだろうか。

私がすぐ考えたのは、すでにビジネスが始まっているということ。それぞれの研究者の方は、マネジメント的な仕事にさぞ時間を取られているのではないだろうか、というような現実的なこと。
できれば、機会があれば社会学関連の専門家の意見をぜひ聞きたい。きっと、この会場にはあまり来ていなかったのではないだろうか。大事なことなのに。

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